芦屋フォントというものがある。12ドット、24ドットと48ドットと種類があるが12ドット、48ドットは普及していないので、今回の対象はあくまで24ドットである。
この芦屋24ドットは元々阿部和也さんによりMacの丸漢フォントとして公開され、その後DVIOUT用に変換されたものが鳳の作者である福田雅史(べんぜん)さんにより公開されている。bdf版はこれから変換されたようだ(FONTX2版は存在しない)。
ライセンスはべんぜんさんのところのドキュメントによると24ドットはメールウェアであるが、作者のところでは24ドットがシェアウェア、Vectorのページでは48ドットのみシェアウェア(Lv1:\2000, Lv2:\1000)で残りがメールウェア、果てはenfourでNewton用に単体販売(\8000)されており、「かなり」ライセンスに疑問が残る。
また、Linuxなどのディストリビューションにも付属していたりするが、メールウェアの配布形態として疑問が残る。これらにはAshiyaフォントから変換したベクターフォントが付属している。恵梨沙フォントにしてもそうであるが、この問題の解消はどうするのか。
あくまでわたし自身の解釈であるが、もはやフリーと考えるのには無理があると考える。代替手段としてはすでに存在する丸ゴシック体のTrueTypeフォント(和田研丸ゴシック)でごまかすくらいしかないだろう。
について調べ。わかっている人はわかっているのでしょうが。まあ、相当の推定があるのであくまで「ごみ」です。
数式ワープロLabo123はniftyのFDTPのは消されていました。他のところにはあるみたいですけど。それによると、以前書いたとおり付属のフォントについて「著作権を主張できないし転用不可・・・」というような文を確認。書体の著作権は認められないのはご存知の通りですが、旧法(昭和十年)を含めて不正競争防止法における商品等表示に相当すると考えられるので、他人の書体を盗用しようものなら罰せられます。
それはさておき。転用不可となっていた書体がなぜフリーになったのか。そのことがいまいちわかりませんでした。
理由は、京都大学教育ソフト研究開発クラブがLabo123の製作の終了に当たってパブリックドメインを宣言し、TBMMから盗用したフォントについてもパブリックドメインになったと解釈されたと推測されます。
渡邊雅俊さんのことを擁護しておくと、かかる所謂Watanabeフォントと総称されている32ドットフォントは、あくまで京都大学の連中が日立のワープロあたりから盗用したものであって、本来渡邊フォントと称すべきものは渡邊さんがJaWaTeXを作る際に、パブリックドメインとされていたLaboフォントを1991年ごろにbm2mfでMETAFONTに変換したものです。
したがってこの書体に渡邊さんの名を冠するのは不適切極まりないし、この名を以って渡邊さんを批判するのは的外れです。この批判の原因はこの32ドットフォントを渡邊と称しはじめた(渡邊DNPフォントあたりからか?)ことにあります。しかし、Laboフォントの存在は周知されていたはず(1991年12月に発売された奥村先生の「LaTeX美文書作成入門」にはすでに記載されている)なので、何故そう称するようになったのか不可解です。
この原因として想像できるのは、渡邊フォントのパッケージに含まれていたkanji.32なり、kanji.48なり(これらはべたのビットマップであるbm形式)を他の渡邊と称する渡邊DNPやWatanabe-vectorが由来を知らないまま修正・変換したのではないかということです。これらの書体は単純にメトリックを修正したり、bm2vfで変換したものですから、そのような想像が成立します。
雑記。ちなみに渡邊雅俊さんは系の先輩に当たるらしいです。どうでもいいことですか、そうですか。