日記帳 2005-03


2005-03-31

IZMG16-N

 一部仮名を書き換え。ハネの件は第四水準まで完了。『写』などは修正か?

2005-03-30

秀丸

 が縦書きに対応するという。かつて『今後とも縦書きに対応しない』と明言していたと記憶しているが、時流には逆らえなかったのか(?)。後発であるから充分な機能を期待したい。

 とはいえこの文は Wz で書いているのだけれども。個人的に秀まるお氏には Nicola Assist のバージョンを上げてほしいと思うのだが(十年前のソフトをどうこうするというのも無理な話だろう)。

2005-03-27

ENODRAW

 というフリーのドローソフトを見つけた。直接 PDF を書き出せるという(他のソフトで作った PDF は読めない)。早速試してみると DTP ソフト的に使える。MS-Win95 でも動作に問題なかった。

 縦書きも出来る。フォントを縦書きにして270度回転させればいい。しかし縦書き日本語処理の基本である縦横中やルビはサポートしていない。以下に必要と思うことを書く。

ドローデータの読み込み
今後の対応らしいので省略。JW_CAD のデータが読めると便利かも。個人的には回路図 CAD(BSch)なので一旦 WinBitmap に落として張り込みますが(恩恵なし)。
縦横中
漢数字での代用では必ずしも対応できない。
ルビ
部分修飾
ルビや部分強調(傍点やその部分だけゴシックにする)などは通常の文章でも良く使う表現。
英字・仮名の組み替え
英字だけ Helvetica にしたい(和文の英字部分はたいてい良くない)とか、仮名をアンチック体にしたいとかそういう要求は意外とある。世の中には英字部分が存在しない和文フォントも結構あるので必要な機能だろう。

 組版はべた組みで構わない。無理して JIS X 4052 など組み込まないでよい。基本がしっかりしていれば充分実用になるだろう。

2005-03-26

文章

 私が文章を作るときは基本的に SGML かべた書きのテキストファイルを使う。TeX は使っていないわけではなく、数式や化学式の出力のための中間形式として扱っている。TeX の存在意義は数式以外にない。普通のプレゼンテーションや HTML をこれのみで作ろうとするがごときは、愚の骨頂であると私は考える。あくまで TeX は印刷ソフトである。

 TeX は印刷が目的であり、そのタグは本質的に文章構造を表したものではない。我々は文章を書くときは文章構造にのみ注力すべきであるから、タグと表示が一体というのはあるべき姿と言い難い(印刷するときに調整すればよい)。文を書くときに \displaystyle なんてタグは全く以って必要ない。

 一方、SGML/XML は文章構造がそのまま表現できる。現実問題として文章構造さえあればあとはどうとでもなる(換言すると印刷指定があるだけでは別の形で使えない)。SGML から HTML にするのは簡単だし、TeX のソースにも変換できる。ただし変換しての利用が前提となるので、コンバータだらけになるという問題があるが。

 XML になっていないのはいろいろと互換性と移行に問題があるため。

 したがって私は TeX で直に書くことは他人に薦めない。TeX はあくまで中間形式にして TeX のソースは印刷に不都合があるときに修正する形が望ましいだろう。私のワープロソフトの使い方も同様。

 もっとも SGML/XML を他人に薦める気もない。ワープロソフトで充分と思っている人にそれを変えろというのは何も考えていない証拠である。そういう人には OpenOffice.org などを薦めるべきだろう(当然扱う文章にもよる)。私はせいぜいついでにべた書きのテキストファイルも作っておくことを薦める程度である。

2005-03-21

UnDotum/UnBatang 続き

 あまりこの話題を続けたくないのだが・・・。漢字まで検証してみたい。今までにわかったこととして、UnDotum は石井中ゴシック体(MG-A-KL)の、UnBatang は石井中明朝体(LM-NKL)のコピーであるということである。

 まず、UnDotum について。Unフォントの仮名はやたら小さい(ウェイトが違うぐらい)ので 110% に拡大した。その上で見るとひらがなは MG-A-KL に完全に一致した。カタカナは「オ」「ト」が微妙に違ったが、ついているかどうかなのでほぼ一致しているとみてよいだろう(Beakmuk との違いをみれば判ると思う)。「タ」は点が突き出ているが、MG-A-KL ではこの部分は突き出ていないし、MG-A-KS とは突き出る大きさが異なっている。しかし突き出た部分を削除すると良く一致する。ほかは全て一致した。

 漢字は「学」など「ツ」部や、「写」「与」などが異なる(品質が悪い)が、これは林さんの拡張したものであろう(元々の UnDotum に無いものである)。それ以外の部分では良く一致する。たとえば「礎」などは「楚」の左下のはらいが大きく「石」の下に入り込んでいるが、この特徴は石井中ゴシック体のそれに一致する。また、払いの端の部分には大きなアクセントがある(単なる棒の両端は直角になっている)。

 次に UnBatang であるが完全一致なので省略。かなを少し(10%)拡大して、私が変換した「JIS 24ドット拡張版」と比較すればわかると思う。JIS X 9052 と NKL とは「い」「へ」「ヘ」などが異なるがだいたいは同じ形である。

2005-03-20

IZMG16-N

 珠洲さんから連絡があったのでβ4.2 をリリース。やはり単純に圧縮しただけ。時計が狂って変な日付になっているのはご愛敬。

M+ Bitmap Fonts for FONTX2

 coz さんが 2.2.4 を公開したので追随。今回半角10/11ドットを追加した(patch できなかったので変換していなかった)。

2005-03-19

出水ゴシック体-M 16ドット(IZMG16-N)

 一応 JIS2004 の第三水準まで終画のはねを修正。次のリリース(beta 4.2)は FreeDOS/V のリリースに合わせる予定。

 FreeDOS/V なり、OSASK なり要請があればいつでもその時点の最新版のマスター(FONTX2 形式)を提供します。ただし、リリース作業が面倒なので、ただ LHA で圧縮したもので我慢してください。ちゃんとしたパッケージや bdf 版はβ5まで待ってください。

 JIS2004 の第四水準まで作っても、デザインの都合でまた広範な修正が必要というのはどうなのか。出水書体は低品質のものを早く作成して、高品質なものへ改良を加えていくという考え方(私が学びながらという面も大きい)で製作してきましたが、仮名を二度も作ることといい、はじめからもっとしっかりと設計しておくべきだったと今更ながら思います。

M+ Bitmap Fonts

 リリースとのこと。明日作業します。

2005-03-17

MS 明朝・ゴシックの利用

 は MS 以外の OS での使用はできないらしい。例外的に Mac に専用バージョンや Win-OS/2 がある(他にも DR DOS + MS-Windows 3.1 いう組み合わせもあるが、問題ないだろう)が、同じ本体でも契約として利用できないとほのめかしている。MS 明朝・ゴシックはそもそもリョービからリコーがプリンタ用に買ったものを MSKK に(省略して TT 化) OEM したものであるので、微妙な表現となっている(MS で作ったものは使用してはならないと明言している)。

 問題は PDF への埋め込みだろう。埋め込む側としては MS 明朝でなくとも代わりはいくらでもある(フリーだと数はないが)ので問題ないが、MSKK の主張ではフォントを埋め込んだ PDF を Linux や MS-Office を入れていない Mac では開いてはいけないことになる。いや、そもそも公衆発信すら出来ない。

 実はこれが日本において書体著作権が認められていない理由の一つとなっている。書体によって文が制約されてはならない。困った話だ。

2005-03-15

ノートで親指シフト

 出先で FMV-5100NL/Y + 親指ひゅんQ(キーボードエミュレーター) で入力しているのですが、キーボードが良くない(キーボード交換してましにはなったけど突っかかる・・・)のでストレスが溜まります。

 キーボードの出来が最優先ですが、見ておくことは変換・無変換の大きさ。一般のキーと同じ大きさではシフトできません。結論から言えば最悪の組み合わせ。でも私は親指シフト使いなので仕方ありません。

 あと普段が TOWNS なので後退・取消は固定で。AT 機では FMV-KB211 なためそうでなくても一応使えますが、私にはこの方が使いやすいのです。

 最悪な組み合わせなら新品で親指シフトノートを買ったほうがいい? あんな高い・重いもの買いたくありません。中古でましなもの? FM-CARD や OASYS Pocket 3(2の JIS 版でファームを入れ替えてないものは持っていますが)ならともかく、普通のノートでは重すぎ・遅すぎます。私にとってサブノートですら重いのです。

 以前紹介した MobileGear(DOS版)で親指シフトする方法は快適ですが(たまに取りこぼしますが)、では何故持ってこなかったのかというと、出先でのデータ交換の手段が確保できないため。しょうもなくフロッピー + PCカードスロットが確保できるこの組み合わせになったのです。

2005-03-13

jiskan24-2004 for TrueType

 作業はほぼ完了。名称を『JIS 24ドット-2004』に決定した。通称である jiskan24 としなかったのはバウンディングボックスの大きさが jiskan24 と呼ばれるフォントと異なるためである。つまり、jiskan24 では仮想ボディとバウンディングボックスは等しい大きさだが、このフォントは上下左右に2ドットづつ空白を入れているから、jiskan24 と呼ばれるものとは異なるのである。

 PostScript 名が『JIS24dot-Medium-04pv-RKSJ-H』となっているのは洒落である。あしからず。

 1バイト英字の大半はビットマップの段階から作成したが、1バイトカタカナ(半角カナ)は2バイトカタカナを横方向へ圧縮しただけで済ませた。1バイト英字はエディタ用として必要だが、半角カナはそれほど必要ではない(というより社会的に抹殺される方向にある)ので手を抜いた。

2005-03-12

IZMG-N 16dot

 jiskan16(JIS X 9051)から引き継いだ規格違反(JISのフォントがJIS97の漢字集合の規格の包摂に反しているのはどうしようもない話だが)が残っていた。濾過の『濾』。JIS X 9051/9052 の有名な間違い(意図的なものだが)だが、直したつもりになっていた。

 カナと英字、特に数字は汚かったので修正した。カナは『カ』と『ヤ』行を中心に修正。その他第二水準に未作成字が一つあったので作成。

 出水書体のかなでもっとも手がかかっている、言い換えれば私が苦手なのはゴシック体だろう。カタカナのデザインは未だに良くない。明朝・教科書体・アンチックなどは比較的樂だが、角ゴシック体の仮名はかなり難しい。ことに『カ』、『ロ』などは困る。

2005-03-10

jiskan24-2004(!) for TrueType

 の作業中。とかくドットのままアウトライン化しているから制御点の数は、下手をすると普通のアウトラインフォントより多い。ファイルサイズは一時の 6MB よりは小さくなり、ただいま 3.7MB。

 JIS X 9052 は天地いっぱいに設計されているフォントだから、そのままでは隣の字とくっついてしまう。だから JIS のハンドブックに書かれているように空白を付ける。今回のフォントは上下左右に2ドットづつ付けて28ドットにした。こうするとほかのフォントと同じくらいの大きさのバウンディングボックスになる。

 縦書きグリフも一応ビットマップの段階からでっち上げた。正確には少し足りないが、まあ通常の使用では問題ないだろう。

2005-03-09

直リンク

 随時ファイル名を変更するのでそういうことを希望しません。別に構いませんがリンクは普通に切れます。誰に言っているのかわからないけれども。

IZLM のかな

 『り』の脈絡がないのはどうやら出水明朝のみらしい。たしかに MM-A-NKL にしろモトヤにしろ、あまり脈絡がない凸版にしても『り』の脈絡はある。TB/IPAはない。

 結論から言うとラフから作り直すべきなのだろうと思う。

2005-03-08

カギ括弧の大きさ

 XANO 明朝のカギ括弧の大きさがかなり大きいと感じた(特に縦書き)ので小さくした。今の ORADANO のかなになったのは恐らく私のせいで、何も文句を言える立場にないから、あくまで自家用である。

 周囲を見てみると、カギ括弧「」『』の大きさが天地いっぱいに設計されているのはあまりないことに気づく。どのくらいの大きさが適当か、それは設計によるのだろうが、私見では大きくても七割程度かなと思う。

 追記。カギ括弧の件は、所謂大鍵と小鍵の違いでした。JISでは区別していないので、どちらでも包摂されるようです。これが文章上で区別されるケースはまれ(引用など)にあるようです。


Yu=Izumi@Izumi Lab,2005
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